2016年5月18日(水) フジテレビ「直撃Liveグッディ!」で、『今人気の水素水 その裏にある実態は…』というタイトルで取り上げられました。
水素水を紹介するコーナーで出演しました。全体的には、きちんと取材や測定をするなど好感の持てる番組でした。
なかでも、水素が入っていない「水素水」を紹介していました。そこで、水素が入っていないインチキ水素水を取り締まれない理由として、「水道水やミネラルウォーターにもごく微量の水素が入っている」からとの紹介がありました。しかも、パネルに記載してあったので、印象に残るインパクトがあったと思います。
「ごく微量」というと視聴者は、どういうイメージを浮かべるでしょうか?ごく微量と言うと100分の1-1000分の1くらいと視聴者は想像するのではないでしょうか?実際は、水道水やミネラルウォーターに入っている水素の量は、市販の水素水の100万分の1から200万分の1くらいです。100万分の1しか入っていないのを「ごく微量入っている」という表現は、誤解を招くというより、まちがった情報と言ってもいいと思います。
角砂糖を10個、プールに投げ入れたら、そのプールの水を砂糖水と言ってよいのでしょうか?
「水道水やミネラルウォーターにもごく微量の水素が入っている」という表現は、インチキ商品を販売している詐欺師の言い分です。また、消費者庁が取り締まりを手抜きするための口実です。実は、消費者庁の担当官も私のところへ何度か訪ねてきたことがあります。当時「インチキ商品はわかっているけど、製造社は『もと水素がはいっていた水を水素水という』『極わずかには水素が入っている』とか強弁するので、なかなか取り締まれない」とぼやいていました。水素が入っていない商品に高いお金を払うことは消費者にとってたいへん迷惑な話なので、そんな屁理屈に臆する事なく取り締まってほしいものです。出典:太田成男教授のブログ「太田成男のちょっと一言」より